イーライフ経営 判断軸②
1、お客様の視点で考える
(自分達がイーライフの顧客だった場合どのようなサービスを受けたいか)
2、頑張って成果をあげた人が報われる会社を作る
(誰に対しても甘く優しい会社は結果全ての社員が路頭に迷う)
3、「ORの抑制」「ANDの才能」を出来るだけ活かす
解説していきましょう。
1と2は何となくわかると思います。
3の「ORの抑制」「ANDの才能」を出来るだけ活かすについて解説していきます。
この3はとても大切なことです。
まずビジョナリーカンパニーという本をご存知でしょうか?
世界中の経営者のバイブルになっている本です。
アメリカで沢山の会社を長い年月をかけて調査して『繁栄した会社』と『衰退した会社』の要因と原因を調査した本です。
例えば「利益を追求する企業」と「理念やビジョンを大切にする企業」があるとすると利益を追求する企業よりも理念やビジョンを大切にしていた企業の方が長い目で見ると繁栄するとのことです。こんな内容が沢山書かれております。
その中で一つ紹介されているのが「ORの抑制」「ANDの才能」です。
解説していきます。
物事を決めるときに「白か黒か」「0か100か」という議論でなく両方出来る方法を考えていくいくということ。
お互いを尊重して両方の方法を取っていくといくこと。
例えばイーライフの事例を紹介します。
現在イーライフは土曜日の出勤は当番制になっております。当番の社員が他の担当者の
業務を行うルールになっております。
ある社員(A)が土曜日の出勤の担当を増加しようという案がでました。
会社として仕事量も増加しており、緊急案件、緊急のサービス向上や社員の負荷を考えての提案です。
違う社員(B)が人員の増加よりも自分達やルールに効率化が出来ていないことが多く
そこを改善出来るから増加は反対という持論です。まだやれることがあるという提案です。
この場合、責任者に上がってくるのがAとBの議論がまとまらない。
判断をお願いしたいということ。
上司が「それではAの案で行こうorBが正しい」となりがちですが。
良く考えてみればAの社員は社員やお客様の立場で提案してくれております。
一方でBの社員は全体の効率化や社員の育成や人件費などを考えて経営的な視点で提案してくれております。
先述したように、そもそも「正論」はどこに置くかで、立場によって変化します。
ですからAもBも正しいのです。
そこでイーライフとしてはこのような結論になりました。
まずBの案の効率化で出来るだけ考えよう。まだ効率化出来ていないことを皆でやってみよう。その中で現在のお客様が〇〇人になった時点で人員を増加もしくはエリアを分別していこう!という結論です。
AとBの両方の意見を合わせたルールを構築しました。
これが「ORの抑制」「ANDの才能」を出来るだけ活かすということです。
AかBのどちらか選ぶのでなくAとBの両方を手に入れる方法を選ぶ
これは両者のバランスをとるのではない。たとえば長期的な利益(A)を追求と短期的な成果の利益(B)という議論があった場合。短期的な大きな成果をあげかつ長期的な成果も上げれるように考えていこうというのが本質であります。
2つの相反する考え方を同時に受け入れながらそれぞれの機能を発揮する能力をつけるということであります。
違う言い方で言えば「対立」しつつ「調和」すること。
目指すところは一緒であるべきだという考えです。
この考え方はビジョナリーカンパニーの中ではとても大切だと謳っております。
議論をするうえで気をつけないといけないことがあります。
わが社ではいませんが、たまに正論を振りかざす人がいます。
自分の言っている事が正しいと思っているのか、職場の中で自分が皆を代表して戦っているようにつもりなのでしょうか。心得違いで、結局は職場で頑固者・厄介者となります。
頑固者と信念を貫く人は強く出張する点は似ておりますが、信念を貫く人は譲る時はあっさり譲ります。その方が目的を早く達成できるからです。
因業で正論をふりかざす人は結局、会社を良くするというよりも自分のプライドを守っている人。
論破されたくないために必死に自分を守っております。
そういう方はリーダーには向いていないかもしれません。
いざ会社から課題を委任され全て自分で物事を進めていくのは難しいものです。
全体を巻き込むというのは、気骨が折れるし、大体が暗礁に乗り上げてしまうことが多いですが、必ずそのような経験は自分の成長の為になります。
上手くいかない理由は簡単です。
基本、人間は慣習で生きており、新しいことや変化することを嫌うからです。
だから殆どの方が反対する。その反対する人が反対する理由や代案や建設的な提案をして貰えればありがたいですが、そんな方は殆どいません。
しかし先述したビジョナリーカンパニーの中の一つで
衰退する企業と成長する企業の要因の一つにおいて「変化できる企業」というのがあるのです。
昔の考え方ややり方に拘り自分達で変化出来ない企業は倒産しているのです。
そう思うと生物や動物も昔から現代まで生き残っているものは自分を変えることが出来た生き物だけと言います。
話が逸れましたが、立場が上になればこのような仕事ばかりです。
決断と実行させることが求められる。そこに比例して責任も圧し掛かる。
私も基本、力がないので、恥ずかしながらうまくいかないことが多い。
しかし、うまくいかないのが当然だと思ってやれるようになりました。
自分が良いと思って運用しても反対され、しらけるのは良くあること。
大体、社員の顔と手足の動きを見ればわかるものです。
でも、そうしたら改善して変化させれば良いのです。
いきなり上手くいく訳はないし、少しずつ良くすればいい。
最初はそういうのに一喜一憂して悩みましたが、最近は全く気にならない。
それより自分が問題を発見して解決出来て成果が出たことは最高に嬉しい。
坂本龍馬や西郷隆盛は自分の命を捨ててでも日本を変えようとした。
そう思うと勇気を貰えます。
著者
篠本 高基 【代表取締役社長】1979年 神奈川県横須賀市生まれ。 2016年の創業以来、一貫して代表取締役として牽引 主に経営戦略と15年間での営業経験で構築した手法を社員に徹底した指導を行う。 その他、新規事業を手掛けている。 高校時代は神奈川県の強豪私立高校で甲子園を目指す。ポジションは投手。