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ベストポジションバーの歴史

書いた人:安部 整

ベストポジションバーの歴史
  • 【福祉用具専門相談員・スペシャリスト育成プロジェクト【COLLEGE+E】責任者】安部 整安部 整
  • 私たちE-LIFEの福祉用具専門相談員は、ご利用者様にとって最適な住環境を提供する仕事という考えを最も重視しています
    単に福祉用具をお届けするのではなく、ご利用者様の根本的な問題を解決すること
    今回はベスポジトポジションバーの歴史についてです

1.ベスポジ

『ベスポジ』の愛称でお馴染みの“ベストポジションバー”

簡単に設置することができ、壁のない空間などの生活動線に設置することができるため、守備範囲の広い便利な福祉用具です

 

以前、『たちあっぷ誕生秘話』をブログにアップさせて頂きましたが、今回も福祉用具の定番商品『ベスポジ』のルーツを調べてみました

 

ベストポジションバーの開発社はDIPPERホクメイ様です。DIPPERホクメイ様に『ベストポジションバー』の商品開発のお話を伺うと“ベストポジション”への想いから、商品開発されていることがわかりました

 

DIPPERホクメイ様の商品は『ベスポジ』以外にも、壁や床に手すりを取り付けた後が残らずに、手すりの位置が変更できる商品が多いです。『サクションバー』という商品は『ベスポジ』よりも前(1995年)に商品化されていました。『サクションバー』は今では『ベストセレクトバー』と名前が変わっていますが、DIPPERホクメイ様の“その時の身体状況・介護環境・生活環境に合わせてベストな位置に変更ができる”というコンセプトが一貫されています

2.ベスポジの変化

ベスポジの愛称でお馴染みですが、実は3回モデルチェンジしています。

ベストポジションバー(2001年)→ベスポジe(2016年)→ベスポジBPZ(2023年)

福祉用具専門相談員としてはモデルが改良される度にご利用者様に新たなサービス価値が提供できるようになります。手すりの設置も簡単になり、手すりを設置する際の天井へ掛かる負荷も見直されています

商品改良と合わせてベスポジオプションも増えています

 

あくまで写真はオプションの一部です。写真以外にも様々なベスポジオプションがあります

立ち座り・移動・段差の昇り降り、日常生活動作には様々な動作があります。一つ一つの動作や重心移動は異なるため、手すりの設定によって日常生活動作の安全性や身体の負担が変わります

日常生活動作はお身体の状況や今までの習慣から、ご利用者様一人一人の“個別性”があります

100パーセントの正解というものはないかもしれませんが、しっかりとヒアリングを重ねた上でご利用者様が安全・安心にご生活が送れる住環境をご提案することが大切だと思います

 

3.手すりのコーディネートは生活のコーディネート

ご利用者様に手すりをご提案する際はまず生活の動線をお伺いします。ご利用者様が現在感じられている不安やご要望、日々の生活習慣などをヒアリングさせて頂きます。ご利用者様が感じられている不安に対してのご提案はもちろん、ご利用者様が自覚されていないリスクを察知し、ヒアリング・ご提案をすることも福祉用具専門相談員として大切だと思います。

 

例)

ご利用者様が自覚されている課題

→脊柱管狭窄症と診断されている方が手足の痺れや腰痛などで起居動作の負担が高まっている場合にベッド周辺の環境を整備し、起居動作の負担を軽減するご提案

 

ご利用者様が自覚されていない課題

→脊柱管狭窄症と診断されている方が排尿障害でお困りはないか、夜間帯のトイレの回数は増えていないか、トイレまでの移動に不安がないかというヒアリング、トイレまでの移動と排泄動作の安全確保のご提案

 

一例ですが、ご利用者様の個別性に合わせて、日常生活が安心・安全に送れるように手すりの選定は“生活のコーディネート”とも言えます。介護保険の福祉用具貸与は『貸与品目:手すり』の貸与が一番多いです。それだけ生活動線の安全確保に必要な物です。手すりがご利用者様にとって最適な位置=ベストポジションで手すりが設定されているか・・・E-LIFEの福祉用具専門相談員の闘いは終わりません

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記事を書いた人

【福祉用具専門相談員・スペシャリスト育成プロジェクト【COLLEGE+E】責任者】安部 整
安部 整 【福祉用具専門相談員・スペシャリスト育成プロジェクト【COLLEGE+E】責任者】

1989年 東京都大田区生まれ。 前職から福祉用具営業に従事し、福祉用具の選定には人間工学や医療の知識など、様々な要素が大切と気づき、自己研鑽する。 現場対応に加えて、介護・医療・人間工学・力学なども学び、より適切な福祉用具の選定に根拠と自信を持つ。 現在はそのノウハウや知識を会社全体での育成の仕事を行いながら現場も回る。

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