創業10年
創業10年で裏切らなかった唯一のもの。
会社を創業して10年。
2026年も、静かに始まります
当社は10期連続の増収増益を継続しております。
しかし正直に言えば、昨年は反省の多い一年でした。
数字は、あくまで結果にすぎません。
そこに至るまでのプロセス、判断の質、実行の精度には、まだまだ改善の余地がある。
経営とは常に、現状否定と自己刷新の連続であると、改めて痛感しています。
10年間を振り返ってみても、
「順風満帆」という言葉とは程遠い。
思うように進まなかった数々の出来事、
判断に迷い、夜中に目が覚めて天井を見つめていた時間、
そして「本当にこの選択は正しいのか」と自問自答を繰り返した、数えきれない日々。
成功体験よりも、
試行錯誤と苦悩の記憶の方が、圧倒的に多い10年でした。
それでも、なぜここまで会社を続けてこられたのか。
10周年という節目に、改めて考えてみました。
そして一つ、はっきりと言える結論があります。
最後まで裏切らなかったのは、情熱だけだった。

頭が良い人は、必ずしも成功しない
世の中ではよく、
「頭がいい人が成功する」と思われがちです
もちろん、知性や論理性はビジネスにおいて重要な武器です。
それ自体を否定するつもりはありません。
ただし、経営のリアルは少し違います。
ビジネスや経営は、考えれば考えるほど
「できない理由」が無限に見えてくる世界です。
- リスク
- 失敗の可能性
- 投資回収の不確実性
- やらない方が安全な理由
特に頭が良い人ほど、
合理的に撤退の選択肢を9割見つけてしまう。
一方で、情熱のある人は違います。
余計なことを考えない。
見るのは「できない理由」ではなく、
「どうすればできるか」だけ。
とにかく手足を動かし、
仮説検証を高速で回し、
失敗すらも前進の燃料に変えていく。
おそらく彼らは、
「自分はできる」と無垢に信じている。心から信じている。だから出来ることしか考えない。
だからこそ、出来ることだけ信じて愚直に素直でいられるのだと思います。
この10年で、私は確信しました。
成功を分けるのは、能力や頭の良さではない。
素直さと、圧倒的な行動量である。
例えばどんな良いアイデアでも方法でも研修でも営業でも方法論ではなく、誰がどういう気持ちでやるかが本質なのです。

不器用だったから、続けられた
私自身も、器用な人間ではありません。
要領が良いわけでもなければ、頭脳明晰なタイプでもない。
だからこそ、これだけは手放しませんでした。
- 諦めない
- しつこくやる
- 失敗しても、またやる
極めてシンプルで、愚直一徹
不器用だったからこそ、
途中でやめるという選択肢がなかった。いつも自分の頭に入れていた言葉は「ここでやめたら次も逃げる!」
結果的にそれが、
会社を10年続けられた最大の理由だったのだと思います。その姿勢は
これからも変えるつもりはありません。
上に立つ人間に、何を求めるのか
これから当社は、さらに事業を拡大して会社を成長させていきます。
組織が大きくなればなるほど、リーダーのポジションは必須です
「誰を上に立たせるか」は、会社の未来を左右します。
私が、これから上の立場に求めるものは明確です。
情熱があるかどうか。
人間性は当然大切です。能力や実績も必要でしょう。
しかし、
情熱のない人を、組織の上には置かない。
逆に言えば、
学歴や過去の実績が完璧でなくても、
前向きで、諦めず、情熱を持って挑み続ける人は引き上げます。
情熱のある人には、人が集まる。
逆境の時ほど、それは如実に表れます。
偉大な企業を創ってきた松下幸之助、本田宗一郎、スティーブ・ジョブズ。
松下さんも本田さんも小卒。
ジョブズは、決して人格者とは言えなかった。
それでも彼らには共通点があります。
それは常軌を逸したほどの情熱です。
言葉ではなく、行動を見る
この10年で、
「仕事に情熱があるか」「本気で向き合っているか」は、
見ればわかるようになってきました。
社員が私と対面で話をすれば、
誰もが前向きで、真剣に仕事をしていると言います。
それは当然です。
社長の前で「やる気がありません」と言う人はいません。
だから私は、言葉を100%は信用しません。
しかし、その人の行動は100%信用します。
言葉だけを鵜呑みにしてしまえば、
評価されるのは話が上手い人だけになってしまう。
本気で仕事をしている人は、
目も表情も違う。姿勢が違う。
そして何より、悩むし工夫もするし行動量が圧倒的に違う。
一方で、真剣でない人は、
「どうすれば楽ができるか」「得か損か」を軸に仕事をする。
営業所で直接会っていなくても、
それは不思議と見えてくるようになりました。自分がド真剣に仕事に向き合ってきたからこそ見えるようになったと自負しております。
人の本質や考えていることは言葉ではなくすべて行動に出ます。

情熱と真剣さは、時間で測る
もう一つ、私が重視しているのが時間です。
厳しく指摘すれば、
一時的に真剣になる人は多い。
しかし、しばらくすると元に戻る。
年末年始は気分が良いから来年は絶対頑張る!と意気込んでも年始にダルそうに来る。遅刻してくる、。など
これは、よくあるパターンです。
こういう意思が弱い人は成果は出ません。もともと私自身もそういうタイプでした。
だけど自分を本気で変えないといけないと決意して変えました。
だから私は、
最低でも1年間、姿勢を見ます。
1年を通してやり切れるか。
逃げずに向き合い続けられるか。
この視点で判断したのが、
今年3月に開設した世田谷営業所でした。
立ち上げ当初は、新規開拓に苦しみました。
しかし後半に入り、快進撃が続いた。
社内では「実力者が選ばれた」と思われているかもしれません。
しかし、私の中での抜擢理由は別にあります。
1年以上、情熱を持ち続け、逃げない。
その2つを彼らは兼ね備えていたからこそ、
私は思い切って彼らに任せることができました。
AIという、もう一つの大きな波
もう一つ、強く感じていることがあります。
それは、
AIの登場は、インターネット普及と同等、
もしくはそれ以上のパラダイムシフトになるということ。
これからは、
AIを使う企業と、使わない企業で、
埋められない競争優位の差が生まれます。
当社ではすでに、
「全社員がAIを使う」という方針のもとで、
経営と業務を設計しています。
これは流行ではありません。
明確な経営判断です。
どうか、この方針を信じてほしい。
そして、遠慮なく使い倒してほしい。
10年続けて、たどり着いた答え
10周年を迎え、
私がたどり着いた答えは、驚くほどシンプルでした。
人も、企業も、
最後に生き残るのは、情熱を失わず、努力をやめなかった者だけ
46歳になり、数多くの人と企業を見てきた。
株式投資を通じてスタートアップから同業他社、中小企業、そして大企業まで、立場を変えながら分析してきたという自負がある。
世の中は決して平等ではなく、運に左右されることも多い。
それでも最終的に結果を手にするのは、愚直に努力を積み重ね続けた人間だ。
言い換えれば、
情熱を持ち続ける限り、道は必ず拓ける。
11期、創業2年目のつもりで、またスタートします。
立ち止まらず、
振り返りすぎず、
これからも、走り続けます。

著者
篠本 高基 【代表取締役社長】1979年 神奈川県横須賀市生まれ。 2016年の創業以来、一貫して代表取締役として牽引 主に経営戦略と15年間での営業経験で構築した手法を社員に徹底した指導を行う。 その他、新規事業を手掛けている。 高校時代は神奈川県の強豪私立高校で甲子園を目指す。ポジションは投手。