福祉用具を伝えること

福祉用具を伝えること

目次

1.H.C.R.2025で感じたこと

2.福祉用具を伝えること

3.イーライフが伝えたいこと

1.H.C.R.2025で感じたこと

10月10日H.C.R.2025に行ってきました

~H.C.Rとは~

国際福祉機器展のことで世界の福祉機器を一堂に集めた国際展示会

 

毎年、新たな福祉用具が展示されるため、わたしたち福祉用具専門相談員にとっては新しい情報を入手するために毎年、展示会場へ足を運びます

 

わたしたち福祉用具専門相談員は日進月歩で開発が進む福祉用具の情報を常にアップデートしなければ、ご利用者様の生活課題に対して、最善の提案ができません

 

展示会はメーカーを中心に企業ごとで出展されています

一日かけて、展示場を回ります

 

 

展示場を回っていて一つ気づくことがありました

「7年前と同じ商品が展示されている・・・」ということでした

展示されている商品はすべて新商品というわけではありません。わたしたちは知識のアップデートが目的のため、どうしても新商品に注目し、新商品が展示されているものと思い込みがちですが、ご利用者様にとって、必ずしも新商品を使うことが大切なことではないと改めて感じる瞬間でした

そして、ご利用様にとって福祉用具はどう見えているのだろうと考える一日でした

 

2.福祉用具を伝えること

もちろん福祉用具が改良されていくことで現場ニーズに適応し、課題解決に繋がることが増えていきます

 

それ以上に改良されていく福祉用具をご利用者様の課題解決に繋がるように、しっかりと伝えていかなければいけないと思います

 

例えば、最新のエアマット(床ずれ防止用具)

「ご利用者様の臀部に床ずれできてしまったのでエアマットを導入してください」というご要望に対して「最新のエアマットを導入します」というのは少し違うと思います

 

なぜご利用者様の臀部に床ずれができてしまったのか原因を追究して、原因に対して対処できるエアマットは7年前のエアマットかもしれません。ベッドの設定角度に原因があるかもしれませんし、不良姿勢が続くことにより、食事量が十分にとれていないことが原因かもしれません。

 

福祉用具をご利用者様へ伝えることは、ご利用者様視点で福祉用具を見ることが大切だと思います

 

3.イーライフが伝えたいこと

イーライフではケアマネージャーや地域の高齢者の方へ向けた福祉用具の勉強会・体験会に力を入れています

 

よくある新商品の紹介ではなく、ケアマネージャー・介護職員、ご利用者様の課題解決に向けた福祉用具に関する勉強会や体験会を中心におこなっています

 

介護負担の大きい「移乗」に関する勉強会や、ご利用者様の休息姿勢や活動姿勢に関する「ベッド上でのポジショニング」など、福祉用具に関する様々な勉強会を開催することが可能です

 

社内でもCOLLEGE⁺E KING(カレッジキング)という福祉用具を〝伝える〟イベントを開催しています

(福祉用具に関連する勉強会や商品紹介のロールプレイング大会)

ご利用者様の課題解決に対する福祉用具を伝えたいです

著者

安部 整 福祉用具専門相談員・スペシャリスト育成プロジェクト【COLLEGE+E】責任者・日本車椅子シーティング協会認定シーティングエンジニア

1989年 東京都大田区生まれ。 前職から福祉用具営業に従事し、福祉用具の選定には人間工学や医療の知識など、様々な要素が大切と気づき、自己研鑽する。 現場対応に加えて、介護・医療・人間工学・力学なども学び、より適切な福祉用具の選定に根拠と自信を持つ。 現在はそのノウハウや知識を会社全体での育成の仕事を行いながら現場も回る。

福祉用具専門相談員・スペシャリスト育成プロジェクト【COLLEGE+E】責任者・日本車椅子シーティング協会認定シーティングエンジニア安部 整